ホームページ制作を検討している中小企業・小規模事業者の皆様にとって、制作費用は大きな課題の一つです。しかし、国や地方自治体が提供する補助金・助成金を活用すれば、制作コストを大幅に削減できることをご存じでしょうか?
本記事では、大分県の事業者様がホームページ制作に活用できる主要な補助金・助成金について、申請方法から採択のコツまで詳しく解説します。適切な補助金を選び、効果的に活用することで、質の高いホームページを低コストで制作することが可能になります。
- ホームページ制作に使える主要な補助金の種類と特徴
- 各補助金の補助率・補助上限額・対象経費
- 申請の流れと採択されやすくするコツ
- 大分県独自の支援制度
ホームページ制作に使える主な補助金・助成金
ホームページ制作に活用できる補助金・助成金は複数あり、それぞれ目的や対象が異なります。まずは主要な補助金を比較してみましょう。
| 補助金名 | 補助率 | 補助上限額 | 対象規模 | 難易度 |
|---|---|---|---|---|
| IT導入補助金 | 1/2〜3/4 | 5万円〜450万円 | 中小企業・小規模事業者 | 中 |
| 小規模事業者持続化補助金 | 2/3 | 50万円〜200万円 | 小規模事業者 | 低〜中 |
| ものづくり補助金 | 1/2〜2/3 | 100万円〜1,250万円 | 中小企業 | 高 |
| 地域独自の補助金 | 制度により異なる | 制度により異なる | 地域の事業者 | 低〜中 |
制作費用の目安については、 ホームページ制作の相場を徹底解説!大分県の費用相場も紹介の記事で詳しく解説していますので、併せてご参照ください。
IT導入補助金
IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者がITツールを導入する際の費用を補助する制度です。ホームページ制作においても、一定の条件を満たせば活用可能な非常に有力な補助金です。
概要と対象
IT導入補助金は、経済産業省が実施する補助金制度で、中小企業・小規模事業者の業務効率化やDX推進を支援することを目的としています。
対象となる事業者:
- 中小企業(資本金・従業員数が業種ごとの基準以下)
- 小規模事業者(従業員数20人以下、商業・サービス業は5人以下)
- 医療法人、社会福祉法人、学校法人なども対象
ホームページ制作の場合、「デジタル化基盤導入枠」または「通常枠」での申請が一般的です。特に、ECサイトや予約システムなど業務効率化につながる機能を持つWebサイトは採択されやすい傾向にあります。
補助率と補助上限額
IT導入補助金には複数の申請枠があり、それぞれ補助率と上限額が異なります。
デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型):
- 補助率:3/4以内(5万円〜50万円以下の場合)、2/3以内(50万円超〜350万円の場合)
- 補助上限額:5万円〜350万円
- 対象:会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、ECソフトなど
通常枠(A・B類型):
- 補助率:1/2以内
- 補助上限額:A類型5万円〜150万円未満、B類型150万円〜450万円以下
- 対象:業務効率化・売上向上につながるITツール
デジタル化基盤導入枠は補助率が高く、ECサイトや予約システムなどと組み合わせることで採択されやすくなります。
対象となる経費
IT導入補助金でホームページ制作に活用できる経費は以下の通りです:
- ソフトウェア購入費:CMS(WordPress、Shopifyなど)のライセンス費用
- クラウドサービス利用費:サーバー費用(最大2年分)
- 導入関連費:Webサイト構築費用、カスタマイズ費用
- オプション:セキュリティ対策費用、データ連携費用
IT導入補助金を利用するには、IT導入支援事業者(登録ベンダー)に依頼する必要があります。また、事前にIT導入支援事業者とともに交付申請を行い、採択後に契約・導入を進める必要があります。事後申請は認められません。
申請の流れ
IT導入補助金の申請は以下の流れで進めます:
- IT導入支援事業者の選定:登録されている事業者から制作会社を選ぶ
- gBizIDプライムの取得:電子申請に必要なアカウントを取得(2〜3週間)
- SECURITY ACTIONの実施:セキュリティ対策の自己宣言
- 交付申請:IT導入支援事業者とともに申請書類を作成・提出
- 審査・交付決定:約1〜2ヶ月
- 契約・導入:交付決定後に契約し、ホームページ制作を開始
- 事業実績報告:完成後、実績報告書を提出
- 補助金の交付:報告書審査後、補助金が入金される
詳しい申請方法は、 IT導入補助金公式サイトをご確認ください。
注意点
- 交付決定前の契約は対象外:必ず交付決定を受けてから契約すること
- IT導入支援事業者の選定が重要:登録されていない制作会社では申請できない
- 事業計画の明確化:ホームページ導入による業務効率化や売上向上の効果を具体的に示す必要がある
- 申請期間の確認:年度によって申請期間が異なるため、早めの準備が必要
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が販路開拓や業務効率化に取り組む際の経費を補助する制度です。ホームページ制作は「販路開拓」の取り組みとして認められるため、多くの事業者が活用しています。
概要と対象
小規模事業者持続化補助金は、日本商工会議所および全国商工会連合会が実施する補助金制度で、小規模事業者の販路開拓を支援することを目的としています。
対象となる事業者:
- 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く):常時使用する従業員の数5人以下
- サービス業のうち宿泊業・娯楽業:常時使用する従業員の数20人以下
- 製造業その他:常時使用する従業員の数20人以下
IT導入補助金と比較すると、より小規模な事業者を対象としており、申請のハードルが低いことが特徴です。
補助率と補助上限額
小規模事業者持続化補助金には複数の申請類型があります:
通常枠:
- 補助率:2/3
- 補助上限額:50万円
特別枠(賃金引上げ枠、卒業枠、後継者支援枠、創業枠など):
- 補助率:2/3
- 補助上限額:200万円
- 要件:賃金引上げ、事業承継、創業など特定の取り組みを行う事業者
インボイス枠:
- 補助率:2/3
- 補助上限額:100万円
- 要件:インボイス発行事業者として登録していること
対象となる経費
ホームページ制作で対象となる経費は以下の通りです:
- ウェブサイト関連費:ホームページ制作費、更新費、ECサイト構築費
- 広報費:パンフレット作成、チラシ制作、Web広告費
- 開発費:新商品・新サービスの開発に係る費用
- その他:展示会出展費、専門家謝金など
ホームページ制作費用は、補助金交付額の1/4までという制限があります。例えば、補助金額50万円の場合、ホームページ制作に使えるのは12.5万円までとなります。そのため、他の販路開拓費用と組み合わせて申請することが一般的です。
申請の流れ
小規模事業者持続化補助金の申請手順は以下の通りです:
- 地域の商工会・商工会議所に相談:事業計画について相談し、アドバイスを受ける
- 経営計画書・補助事業計画書の作成:自社の現状分析、販路開拓の取り組み内容を記載
- 事業支援計画書の取得:商工会・商工会議所から発行してもらう
- 電子申請または郵送申請:必要書類をまとめて提出
- 審査・採択:約1〜2ヶ月
- 補助事業の実施:採択後、ホームページ制作などを実施
- 実績報告書の提出:事業完了後、報告書と証拠書類を提出
- 補助金の交付:報告書審査後、補助金が入金される
詳細は 小規模事業者持続化補助金公式サイトでご確認ください。
注意点
- Webサイト関連費の上限:補助金交付額の1/4までという制限に注意
- 商工会・商工会議所の支援:事業支援計画書の発行が必要なため、早めに相談する
- 実績報告の重要性:領収書、契約書、成果物などの証拠書類をしっかり保管する
- 補助対象期間:交付決定日から事業実施期限までに完了する必要がある
補助金を活用する際の会計処理については、 ホームページ制作費用の勘定科目は?経理処理を徹底解説の記事もご参照ください。
ものづくり補助金
ものづくり補助金(正式名称:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、革新的な製品・サービス開発や生産プロセス改善を支援する補助金です。主に製造業を対象とした補助金ですが、一定の条件下でホームページ制作にも活用できます。
概要と対象
ものづくり補助金は、中小企業庁が実施する補助金で、中小企業・小規模事業者が行う革新的な取り組みを支援します。
対象となる事業者:
- 中小企業(資本金・従業員数が業種ごとの基準以下)
- 小規模事業者
申請枠:
- 通常枠:革新的な製品・サービス開発や生産プロセス改善
- 回復型賃上げ・雇用拡大枠:業績回復と賃上げ・雇用拡大を目指す事業者
- デジタル枠:DXに資する革新的な製品・サービス開発
- グリーン枠:温室効果ガス削減に資する取り組み
ホームページ制作での活用方法
ものづくり補助金でホームページ制作費用を補助対象とするには、以下のような条件が必要です:
- 主要な設備投資と一体的な取り組みであること:単独のホームページ制作は対象外
- 革新的なサービス開発の一環であること:例えば、IoT技術を活用した製品の販売サイトなど
- 広報費として計上:補助対象経費全体の1/3以内
実際には、ホームページ制作単体での申請は難しく、他の設備投資と組み合わせる必要があります。そのため、ホームページ制作を主目的とする場合は、IT導入補助金や小規模事業者持続化補助金の方が適しています。
補助率と補助上限額:
- 補助率:1/2または2/3(小規模事業者・再生事業者は2/3)
- 補助上限額:100万円〜1,250万円(申請枠により異なる)
詳細は ものづくり補助金公式サイトをご覧ください。
地域独自の補助金(大分県)
大分県および県内各市町村では、地域経済の活性化を目的とした独自の補助金制度を実施しています。ホームページ制作に活用できる主な支援制度をご紹介します。
大分県の支援制度
大分県中小企業デジタル化支援事業:
- 対象:県内の中小企業・小規模事業者
- 補助内容:デジタル技術を活用した業務効率化・販路拡大の取り組み
- 補助率・上限額:制度により異なる(要確認)
大分県創業支援事業:
- 対象:創業予定者、創業後5年未満の事業者
- 補助内容:創業に必要な経費(ホームページ制作含む)
- 補助上限額:要確認
大分県商工観光労働部 経営創造・金融課
TEL: 097-506-3223
大分県公式サイト
市町村別の支援
大分県内の主要市町村でも独自の支援制度があります:
大分市:
- 大分市中小企業販路開拓支援事業補助金
- 対象:市内中小企業のホームページ制作、リニューアル
- 補助率:1/2以内
- 補助上限額:30万円程度(年度により変動)
別府市:
- 別府市中小企業支援事業
- 対象:市内中小企業のIT化、販路開拓
- 詳細は別府市商工会議所にお問い合わせください
中津市:
- 中津市中小企業振興事業補助金
- 対象:市内事業者のホームページ制作など
- 詳細は中津商工会議所にお問い合わせください
地域独自の補助金は、年度予算が限られており、早期に募集が締め切られる場合があります。また、年度によって制度内容が変更されることもあるため、最新情報は各自治体の商工担当課や商工会議所にお問い合わせください。
補助金申請のポイント
補助金申請を成功させるためには、事業計画書の作成が最も重要です。採択率を高めるためのポイントを解説します。
事業計画書の書き方
事業計画書は、審査員に「この事業に補助金を出す価値がある」と思わせる内容にする必要があります。
1. 現状分析を明確に:
- 自社の強み・弱みを客観的に分析
- 市場環境、競合状況を把握
- 現在抱えている課題を具体的に記述
2. ホームページ制作の必要性を論理的に説明:
- なぜ今、ホームページが必要なのか
- ホームページ導入により、どのような課題が解決されるのか
- 従来の方法(紙媒体、口コミなど)との違いを明確に
3. 具体的な目標設定:
- 売上目標、問い合わせ件数、認知度向上など数値目標を設定
- 目標達成までのスケジュールを明示
- 投資対効果(ROI)を示す
4. 実現可能性の証明:
- 実施体制(誰がどのように運営するか)
- 予算の妥当性(見積書の根拠)
- リスクと対策
採択されやすくするコツ
採択率を高めるための実践的なコツをご紹介します:
- 加点項目を満たす:多くの補助金では、賃上げ、創業、事業承継などで加点されます
- 専門家のサポートを受ける:商工会議所、中小企業診断士などに相談する
- 過去の採択事例を参考にする:公式サイトで公開されている採択事例を研究
- 具体的な数値を示す:「売上向上を目指す」ではなく「売上を20%向上させる」と明記
- 差別化ポイントを明確に:他社にはない自社の強みを強調
- 複数の補助金に挑戦:1つがダメでも、他の補助金で採択される可能性がある
余日では、補助金申請のサポートも行っています。IT導入補助金の登録ベンダーとして、申請書類の作成から制作まで一貫してサポートいたします。
よくある失敗例
補助金申請でよくある失敗パターンを知り、同じ失敗を避けましょう:
- 事前着手:交付決定前に契約・発注してしまい、補助対象外になる
- 曖昧な事業計画:「ホームページを作りたい」だけでは不十分。具体的な目標と効果を示す必要がある
- 過大な予算:市場相場から大きく外れた見積もりは審査で不利になる
- 実績報告の不備:領収書・契約書などの証拠書類が揃っていない
- 期限遅れ:事業実施期限や報告期限を守れず、補助金が受けられない
- 単独申請の見落とし:制作会社に丸投げせず、事業計画は自社で考える
補助金を使った制作の流れ
補助金を活用してホームページを制作する場合の一般的な流れをご紹介します。
- 補助金制度の選定(1〜2週間)
- 自社に適した補助金を選ぶ
- 申請要件を確認
- 制作会社に相談
- 事業計画書の作成(2〜4週間)
- 現状分析、課題抽出
- 目標設定、スケジュール作成
- 見積書の取得
- 補助金申請(1日)
- 必要書類を揃えて提出
- 商工会議所のサポートを受ける(小規模事業者持続化補助金の場合)
- 審査・交付決定(1〜2ヶ月)
- 審査結果を待つ
- 採択された場合、交付決定通知を受け取る
- 制作会社と契約(1週間)
- 交付決定後に契約(これより前の契約は補助対象外)
- 契約書を保管
- ホームページ制作(1〜3ヶ月)
- 要件定義、設計
- デザイン制作
- コーディング、システム開発
- テスト、修正
- 公開
- 実績報告(1週間)
- 完成したホームページのスクリーンショット
- 契約書、領収書、請求書
- 成果物(サイトURL)
- 実績報告書を提出
- 補助金の入金(1〜2ヶ月)
- 報告書審査後、補助金が振り込まれる
- 会計処理を行う
補助金は後払いです。制作費用は一旦全額を自社で支払い、その後実績報告を経て補助金が入金されます。そのため、制作費用の全額を用意しておく必要があります。
制作の詳しい流れについては、 ホームページ制作の流れを完全ガイド!工程ごとのポイントも解説の記事もご参照ください。
まとめ
ホームページ制作に活用できる補助金・助成金は複数あり、それぞれ特徴が異なります。自社の規模や目的に合った補助金を選ぶことが成功の鍵です。
補助金選びのポイント:
- 小規模事業者(従業員5〜20人以下):小規模事業者持続化補助金が最適
- 中小企業でITツール導入を検討:IT導入補助金(高補助率・高上限額)
- 設備投資と合わせて実施:ものづくり補助金
- 大分県内の事業者:地域独自の補助金も併せて検討
また、補助金申請には事業計画書の作成が不可欠です。単に「ホームページを作りたい」ではなく、「なぜ必要か」「どんな効果が期待できるか」を論理的に説明することが重要です。
余日のサポート体制
余日では、大分県の中小企業・小規模事業者様のホームページ制作を全力でサポートします。
- IT導入補助金の登録ベンダー:IT導入補助金の申請から制作まで一貫サポート
- 補助金申請のサポート:事業計画書の作成アドバイス、必要書類の準備支援
- 適正価格での制作:補助金申請に適した見積もりを作成
- 実績報告のサポート:報告書作成、証拠書類の整理もお手伝い
ホームページ制作と補助金活用について、お気軽にご相談ください。大分県の事業者様の成長を、余日が全力でサポートします。
制作方法の選択についてお悩みの方は、 ホームページ制作方法を徹底比較!自作vs外注どちらを選ぶべき?の記事も参考にしてください。
補助金を活用したホームページ制作について、無料相談を受け付けております。大分県の事業者様のご相談、お待ちしております。
参考文献・データソース
- 経済産業省・中小企業庁「IT導入補助金2025」(補助率:1/2〜3/4、上限額:5万円〜450万円)
https://it-shien.smrj.go.jp/ - 中小企業庁担当者に聞く「IT導入補助金2025」(公式解説、申請方法、最新スケジュール)
https://mirasapo-plus.go.jp/hint/28998/ - 全国商工会連合会・日本商工会議所「小規模事業者持続化補助金」(補助率:2/3、上限額:50万円〜250万円)
https://www.shokokai.or.jp/jizokuka_r1h/ - 全国商工会連合会「小規模事業者持続的発展支援事業」(商工会議所地区・一般型)
https://r6.jizokukahojokin.info/ - 中小企業庁・経済産業省「ものづくり補助金」(2025年度:上限4,000万円、収益納付なし)
https://portal.monodukuri-hojo.jp/ - 経済産業省・中小企業庁「ものづくり補助金」(概要・最新情報)
https://mirasapo-plus.go.jp/subsidy/manufacturing/ - 大分県「中小企業支援施策・補助金・조成金」(地域独自の支援制度)
https://www.pref.oita.jp/site/keiei/list18166.html