llms.txtを設置した後、正しく動作しているか確認することは重要です。本記事では、ブラウザ、コマンドライン、オンラインツールなど、様々な方法でllms.txtの設置状況を確認する方法を詳しく解説します。
基本的な確認方法
方法1:ブラウザで直接アクセス
最も簡単な確認方法です。
手順
- ブラウザを開く
- アドレスバーに以下を入力
https://yoursite.com/llms.txt - Enterキーを押す
正常な場合
- llms.txtの内容が表示される
- Markdown形式のテキストが見える
- 文字化けしていない
異常な場合
- 404 Not Found エラー → ファイルが存在しない
- 403 Forbidden エラー → アクセス権限の問題
- 文字化け → 文字コードの問題
- ダウンロードが始まる → Content-Typeの問題
方法2:キャッシュをクリアして確認
ブラウザキャッシュで古い内容が表示されている可能性があります。
スーパーリロードの方法
| OS/ブラウザ | ショートカット |
|---|---|
| Windows Chrome/Edge | Ctrl + Shift + R |
| Windows Firefox | Ctrl + F5 |
| Mac Chrome/Safari | Cmd + Shift + R |
| Mac Firefox | Cmd + Shift + R |
方法3:シークレットモードで確認
キャッシュの影響を完全に排除して確認できます。
手順
- シークレットウィンドウを開く
- Chrome: Ctrl + Shift + N (Win) / Cmd + Shift + N (Mac)
- Firefox: Ctrl + Shift + P (Win) / Cmd + Shift + P (Mac)
- Safari: Cmd + Shift + N
- https://yoursite.com/llms.txt にアクセス
コマンドラインでの確認
curlコマンドで確認
ターミナルやコマンドプロンプトから確認できます。
基本的な確認
curl https://yoursite.com/llms.txtHTTPステータスコードを確認
curl -I https://yoursite.com/llms.txt正常な場合の出力例
HTTP/2 200
content-type: text/plain; charset=utf-8
content-length: 1234
date: Wed, 13 Nov 2025 03:00:00 GMT
server: nginx詳細情報を取得
curl -v https://yoursite.com/llms.txtwgetコマンドで確認
# ダウンロードして内容を確認
wget https://yoursite.com/llms.txt
# 内容を表示
cat llms.txt
# ステータスコードのみ確認
wget --spider -S https://yoursite.com/llms.txt 2>&1 | grep "HTTP/"オンラインツールでの確認
HTTPステータスチェッカー
ブラウザから手軽にHTTPステータスを確認できます。
おすすめツール
使い方
- ツールのサイトを開く
- URLフィールドに
https://yoursite.com/llms.txtを入力 - 「Check」ボタンをクリック
- ステータスコード「200 OK」を確認
リンクチェッカー
サイト全体のリンクをチェックし、llms.txtの存在も確認できます。
詳細なチェック項目
1. HTTPステータスコード
| ステータス | 意味 | 対応 |
|---|---|---|
| 200 OK | 正常 | 問題なし |
| 301/302 | リダイレクト | 直接アクセスできるように修正 |
| 404 Not Found | ファイルが存在しない | 正しい場所に設置 |
| 403 Forbidden | アクセス権限の問題 | パーミッションを644に変更 |
| 500 Internal Server Error | サーバーエラー | サーバー設定を確認 |
2. Content-Type
正しいContent-Typeが設定されているか確認します。
推奨されるContent-Type
text/plain; charset=utf-8確認方法
curl -I https://yoursite.com/llms.txt | grep -i content-typeContent-Typeが間違っている場合
.htaccessで修正できます。
# .htaccess
ForceType text/plain
AddCharset UTF-8 .txt
3. 文字コード
UTF-8で保存されているか確認します。
確認方法(Linux/Mac)
file -i llms.txt正常な出力
llms.txt: text/plain; charset=utf-84. ファイルサイズ
適切なファイルサイズか確認します。
推奨サイズ
- llms.txt: 簡潔なサイト概要・目次(LLMのコンテキストウィンドウ内で読み込み可能なサイズ)
- llms-full.txt: 詳細な情報・ドキュメント全体(llms.txtより大きいサイズでも可)
具体的なファイルサイズの推奨はllms.txt公式仕様には記載されていません。LLMのコンテキストウィンドウ制限を考慮し、簡潔で読みやすいサイズに抑えることが推奨されています。
確認方法
# Linux/Mac
ls -lh llms.txt
# curl で確認
curl -I https://yoursite.com/llms.txt | grep -i content-length5. 内容の正確性
Markdown記法が正しいか確認します。
チェックポイント
- □ H1見出し(#)が1つだけ
- □ 引用ブロック(>)で概要を記述
- □ リンク形式が正しい
[テキスト](URL) - □ URLが完全URL(絶対パス)
- □ セクション(##)が適切
- □ 不要な改行や空白がない
LLMでの動作確認
ChatGPTで確認
実際にLLMが読み込めるか確認します。
手順
- ChatGPT(GPT-4以上、Web Browsing有効)を開く
- 以下のプロンプトを入力
https://yoursite.com/llms.txt を読み込んで、 このサイトの概要を教えてください。 - 正しく情報が抽出されているか確認
Claudeで確認
- Claude(Claude 3 Opus推奨)を開く
- 以下のプロンプトを入力
https://yoursite.com/llms.txt の内容を参照して、 このサイトが提供しているサービスをリスト化してください。 - 正しく情報が理解されているか確認
Perplexity AIで確認
- Perplexity AIを開く
- 以下のように質問
"yoursite.com" について教えてください。 どんなサービスを提供していますか? - llms.txtの情報が参照されているか確認
robots.txtとの連携確認
robots.txtでブロックされていないか確認
手順
- https://yoursite.com/robots.txt にアクセス
- 以下のような記述がないか確認
# NGな例 Disallow: /*.txt$ Disallow: /llms.txt
正しいrobots.txtの例
User-agent: *
Disallow: /admin/
Disallow: /private/
# llms.txtは公開(明示的に許可)
Allow: /llms.txtGoogle Search Consoleで確認
- Google Search Consoleにログイン
- 「URL検査」ツールを開く
https://yoursite.com/llms.txtを入力- 「公開URLをテスト」をクリック
- クロール可能か確認
定期的な確認
確認スケジュール
| 確認タイミング | 確認内容 |
|---|---|
| 設置直後 | すべての項目を確認 |
| 更新時 | 内容と動作を確認 |
| 月1回 | アクセス可能性を確認 |
| 四半期ごと | 全項目を再確認 |
監視ツールの活用
自動で定期的に確認できます。
UptimeRobot
- UptimeRobot にサインアップ
- 「Add New Monitor」をクリック
- Monitor Type: HTTP(s)
- URL: https://yoursite.com/llms.txt
- Monitoring Interval: 5分ごと
Pingdom
トラブルシューティング
問題1:404エラーが表示される
確認事項
- ファイル名が正確に「llms.txt」(小文字)か
- ルートディレクトリに配置されているか
- FTPでアップロードが完了しているか
解決方法
# FTPで接続し、ファイルの存在を確認
ls -la llms.txt
# 存在しない場合は再アップロード問題2:403エラーが表示される
確認事項
- パーミッションが644になっているか
- .htaccessでブロックされていないか
解決方法
# パーミッションを変更
chmod 644 llms.txt
# .htaccessを確認・修正問題3:文字化けする
確認事項
- UTF-8で保存されているか
- BOM付きになっていないか
解決方法
- テキストエディタでファイルを開く
- 「名前を付けて保存」で文字コードをUTF-8(BOMなし)に設定
- 再アップロード
問題4:古い内容が表示される
確認事項
- ブラウザキャッシュ
- CDNキャッシュ
- サーバーキャッシュ
解決方法
- スーパーリロード(Ctrl + Shift + R)
- CDN管理画面でキャッシュをパージ
- サーバーのキャッシュをクリア
確認チェックリスト
llms.txtの設置と動作を確認するための完全なチェックリストです。
基本確認
- □ ブラウザで https://yoursite.com/llms.txt にアクセスできる
- □ HTTPステータスコードが200 OK
- □ 内容が正しく表示される
- □ 文字化けしていない
技術的確認
- □ Content-Typeが text/plain; charset=utf-8
- □ ファイルサイズが適切(簡潔でLLMが読み込みやすいサイズ)
- □ パーミッションが644
- □ UTF-8(BOMなし)で保存されている
内容確認
- □ H1見出しが1つ
- □ 引用ブロックで概要を記述
- □ リンクが正しい形式
- □ URLが完全URL(絶対パス)
- □ セクション分けが適切
連携確認
- □ robots.txtでブロックされていない
- □ LLMで読み込める(任意)
- □ 監視ツールを設定(推奨)
まとめ:定期的な確認の重要性
llms.txtは一度設置したら終わりではありません。定期的に以下を確認しましょう。
設置直後(必須)
- ブラウザでアクセス
- HTTPステータスコード確認
- 内容の正確性確認
月次(推奨)
- アクセス可能性の確認
- 内容の更新確認
四半期ごと(推奨)
- 全項目の再確認
- LLMでの動作テスト
- 内容の見直し
余日(Yojitsu)の確認・サポートサービス
余日では、llms.txtの設置確認から定期的なメンテナンスまでサポートしています。正しく動作しているか不安な場合は、お気軽にご相談ください。
参考文献・データソース
本記事で紹介したllms.txtの確認・検証方法は、以下の信頼できる情報源に基づいています(2024-2025年):
- llmstxt.org
llms.txtの公式仕様・検証ガイドライン
https://llmstxt.org/ - HTTP Status Code公式仕様
RFC 7231・HTTPステータスコードの定義
https://datatracker.ietf.org/doc/html/rfc7231 - curl・wget公式ドキュメント
コマンドラインツールの使用方法・オプション解説
https://curl.se/docs/ - Google Search Console・robots.txt公式ガイド
クローリング・インデックスに関するGoogle公式ドキュメント
https://developers.google.com/search/docs